ヴィクトリアン・インテリア
19世紀に建てられたヴィクトリアン・ハウスをお直ししている私たち。

さすがにキッチンやお風呂場などは現代の生活スタイルに合わせるつもり

ですが、できるだけ内装も19世紀後半の状態を再現できれば・・・と考えて

います。

そこでインテリアの勉強になるのが当時に描かれた絵画と写真。

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(以下画像はすべてお借りしています。)

ヴィクトリアン様式の部屋は、これでもかー!というくらいに色とりどりで

装飾が施されているのが特徴。

これが後世の人々から『悪趣味』と言われてしまう要因だとは思うのですが、

逆に当時の人々からすると質素なインテリアは貧乏人の家のようだとみなす

傾向があったようです。

また当時は世界の異文化をインテリアに取り入れるのが流行っていたので、

椅子と鏡は古代ギリシャ風、暖炉はアジアンテイストの装飾が施されています。


ちなみに上の絵は1882年に英国で描かれたものですが、下の写真は1873年に

米国で描かれたもの。

Eastman Johnson - Not at Home (An Interior of the Artists House)

階段の親柱の立派なこと!

階段を登ろうとしている女性と同じくらいの高さがあります。

美しいアーチ型を描くトリムの向こうに見えるお部屋の天井トリムと

壁紙の使い方も何事にも手を抜かないヴィクトリアン様式を象徴しており

参考になります。


こちらは1880年頃に撮られたと思われる写真。

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ドアと周りのトリムのデザインには、当時流行っていたエステティック・

ムーブメントの影響が感じられますが、クイーン・アン・リバイバル様式の

家具と意外にマッチしています。


こちらは1900年頃と思われる写真。

Victorian_Style_Room_early_1900s.jpg

ヴィクトリアン様式の終わりの時期で、家具にアール・ヌーボー様式の影響が

感じられます。

こんな雰囲気のお家、少なくなりつつはありますがまだまだ私の住むカナダ

東海岸には残っています。(プリンス・エドワード島の赤毛のアンの家も

こんな感じですよね。)


ところで、ヴィクトリアン様式が好き!という人は私たちの周りにほとんど

いないので、こんなインテリアにしたいという話をすると親戚・知人たち

からはドン引きされます。

それは現代ではヴィクトリアンとは真逆の『シンプルさ』に美を見出す

価値観が主流だからなのだと思います。(私もワビサビの国の人なので、

シンプルな美ももちろん好きです。)


それではこの真逆の価値観(=ヴィクトリアン様式の否定)はいつ

生まれたのでしょうか。

下のイラストは(北米では)20世紀初頭に流行したアーツ&クラフツ・

ムーブメントのインテリア。

これを見ればすでに100年前に始まっていたことが分かります。

arts-and-crafts.jpg

ヴィクトリアン様式の『部屋は装飾するもの』という価値観からは完全に

抜け出せていないものの「華美さはいらない、すっきりと!」という意思

表示が感じられます。


そして1940年代になるとこんな感じ。

天井にも壁にも装飾なし、不必要に柄々していません。

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(夫の亡きおじいちゃん家がまさにこんな感じ。)


そしてそして1960年代。ヴィクトリアン様式の最盛期からおおよそ100年後です。

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(うわおーう。)


上はちょっとやりすぎたかなと反省して2013年。

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時代によって変わるインテリアの流行って面白いですね。

でもヴィクトリアン様式以降生まれた『シンプルさ』に美を見出す基本的な

価値観は変わっていないことがわかります。


ということで、流行は巡ると言われるものの私が生きている間に

ヴィクトリアン様式の美の価値観が再び流行するかは謎です。

でもせっかくヴィクトリアン・ハウスを買ったのですから、あえてそこは

ぶれずに突き進めるところまで突き進んでいきたいと思います。



blog ひいばあちゃん家に来たとでも思って。by小次郎


Posted by aomu0815
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[完成なるか改修工事:ひとりごと編
歯がゆい思い
昨日はオタワに住む義兄が職場の同僚の方々を連れて実家に帰ってきたので

(といっても数時間の滞在でしたが)、家族総出でおもてなしをしておりました。

義兄に我が家の改修工事の進捗状況を聞かれた私たちは、ここ最近はジンジャー

ブレッド(外装の飾り)を作っていると答えたのですが、

「そんなことより内装をはよどうにかせんかいな。」

との手キビしい指摘を受けたのでした。


義兄はちょっとだけ帰ってきては、この実家のことや私たちの家のことに

ついて色々とあーせいこーせいと言うので弟である夫はうんざりすることも

あるようなのですが、義兄の指摘ポイントはズバリ的を得てるっちゃ得てるん

ですよね。


私としても正直ジンジャーブレッドよりは、屋根裏や壁に断熱材を取り付ける

作業を早く終わらせたいのです。

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屋根裏については、下準備(ベイパーバリアという防湿シート等の穴や隙間に

テープを貼って密閉する作業)は冬の間に義父と私でしたので、あとは極端な

話、業者さんなり大工さんに「断熱材の施工お願い!」と電話一本をかければ

済む話です。(もちろん色々な調整や見積もり、立会い等は必要ですが・・・)

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(ここが増築部分の屋根裏です。)


しかし、義父は仕事が多忙で毎日てんてこまいだし、夫も仕事から帰宅したら

くたくたなので、二人にとても余裕があるようには見えません。

そんな二人に専業主婦の私からプレッシャーをかけることはあまりしたくは

ないのですが、こんな調子でのろのろしてたらまたクリスマスになってしまう!

オーマイガー!!


ああ私がもうちょっとこの国(というかカナダ東海岸のマリタイムという独特な

風土)の勝手を分かってて、日本で暮らしてたときのように最低限のことが不自由

なく一人でできたら、自分で全部ちゃちゃちゃっと連絡調整して済ませられる

のにぃと自分の至らなさも加えて全部が歯がゆい思いなのでございます。

こんな調子で果たして今年中に住むことができるでしょうか、あの家に・・・



blog む、無理かもしれん・・・!笑 by小次郎




Posted by aomu0815
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[完成なるか改修工事:ひとりごと編
受け継ぎたいもの
カナダ東海岸には19世紀後半から20世紀前半に建てられたおうちがたくさん残っています。

ニュー・ブランズウィック州の州都であるフレデリクトンも、古くて美しい家が大切に残されている

町のひとつです。

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どのお宅もカラフルだし、細部までデコレーションされてて、まるでお菓子のおうちみたい。


現代の家は、機能性としては確かに今の生活に合っているけれど、見た目がよく似たものが

多いというのも事実。

でも古い家を見ているとどれひとつとして同じものはなく、それぞれに個性を感じます。

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昔の人が住むように建てられたものだから、当然現代の生活に不自由な部分もある。

それでも痛んだところを直し、水道・電気を替え、ペンキを塗り替える。

古い家を維持するのはなかなか労力のいることだと思いますが、住人の皆さんは世代を超えて

受け継がれてきたものを大切に守っています。


長い間ほったらかしにされてしまったままのあの家にできる限りのことをして、次の世代へ

受け継ぐことのできる住人の一人に私もなりたいと思います。


blog おきばりやす。by小次郎





Posted by aomu0815
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[完成なるか改修工事:ひとりごと編
静かなる隣人
こちらが先日私たちが購入した家の写真です。

house

前の家主だったおじいさんのお話によると、1937年に改修工事をして以降

特に大きな『お直し』はしていないとのこと。

ええ確かにおっしゃる通り、かなり古く見えます・・・よね。


こんな家を改修しようなんて、『えらい無茶なことをしようとしているな』と思われる方も

いらっしゃるかもしれませんが、私たちにはこの家に秘められた可能性がある気がして

ならないのです。


話は変わりますが、この家のお隣さんは墓地と教会です。

日本では敬遠されがちなお墓の横の家ですが、カナダでは意外に人気があるようです。

なぜならどんちゃん騒ぎをしない静かなご近所さんですから・・・
Posted by aomu0815
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[完成なるか改修工事:ひとりごと編
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