別れのとき
今週はじめのことになりますが、夫Kemuさんの祖父が亡くなりました。


先週末に老人ホームのベッドから落ちて病院に運ばれて、そのまま

容態が思うように良くならず、静かに息を引き取ってしまいました。


あまりに急のことだったので家族全員なんとなく実感がわかないまま

今日葬儀を終えました。


私がおじいちゃんに初めて会ったのは19歳のとき。

Kemuさん家の隣に住んでいるのに、家までクラシックな車でやってきたのが

印象的でした。

豊かな白髪にブラウンのツイードスーツを着たおじいちゃんが

とても格好よかったのを覚えています。


1年後、おじいちゃんはKemuさんの家で一緒に住んでいました。

白内障が悪化して目が見えにくくなっており、一人で生活するには不自由だったみたいです。

おじいちゃんはお気に入りの椅子に座っていつもカントリー音楽を聴いていました。

私が日本から持ってきた緑茶を出したら、渋い顔をしながらも「おいしいよ」って

飲んでくれました。(おじいちゃん、ごめんなさい。)


月日は経ち、再会したおじいちゃんはもうほとんど目が見えなくなっており

24時間の介護が必要なため、近くの老人ホームに入居していました。

そこでもお気に入りの椅子に座ってカントリー音楽を聴いていました。

私たちが訪ねると、いつも笑顔で色々な昔の話をしてくれましたが、この半年は

かなり物忘れが激しくなっていました。

たまに自分の妻が26年前に交通事故で他界したことも忘れてしまうこともあり、

それを思い出しては忘れた自分を恥じて泣いていたそうです。

そんな状況ですから、当然ここ数ヶ月は私の名前を忘れてしまっていましたが

おじいちゃんはいつも日本から来た私のことを気づかってくれて

「新しい環境に慣れるのは簡単ではないけど、すべては気持ちの持ちようだよ。」

「日本にいる家族の皆さんによろしく伝えておくれ。」

と一日に5回も6回も念を押してくれました。


ここ最近は「わしは90歳になったのかい?」と毎日のように私たちに聞いて

いましたが、90歳の誕生日まであと1ヶ月というところで亡くなってしまいました。


おじいちゃんを毎日、多いときには2度も3度も訪ねていた義母はとっても悲しいはず

ですが、今は家族や親戚に囲まれてにぎやかに過ごしています。

おじいちゃんも今頃天国にいるおばあちゃんに久々に会えて喜んでいるのでは

ないかと思います。


おじいちゃん、家族の皆があなたのことを尊敬し、慕っていました。

あなたが守ってきた先祖代々たくさんの想いがこめられた土地をこれからも皆で大切に受け継ぎます。

すてきな思い出をたくさんありがとう。



blog おじいちゃん家に迷い込んだこともありました。by小次郎

Posted by aomu0815
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